HOME > 活動内容 > 国際平和交流 > 長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典2019

活動内容

2019.08.09

長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典2019

令和元年8月9日、安倍総理は、長崎市の平和公園で開催された長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に参列しました。

74回目の原爆の日に行われたこの式典には、被爆者や遺族ら約5,200人が参列するとともに、国連等国際機関、66の国や地域と欧州連合(EU)の代表も出席し、犠牲者の冥福と世界の平和を祈念しました。

長崎市の田上富久市長、遺族代表、被爆者代表、青少年代表が、今年1年間に新たに死亡が判明した原爆死没者名を奉安し、遺族代表、被爆者代表、小・中・高校生代表が献水を行いました。そして、遺族、被爆者の代表や安倍総理らが献花した後、原爆が投下された午前11時2分、参列者全員が1分間の黙とうを捧(ささ)げました。

続いて、田上市長による「平和宣言」、被爆者代表による「平和への誓い」、小学校の児童による合唱の後、安倍総理が哀悼の意を表し、挨拶を述べました。

式典後、安倍総理は長崎市内のホテルで、被爆者代表から要望を受け、続いて記者会見を行いました。

長 崎 平 和 宣 言
目を閉じて聴いてください。
幾千の人の手足がふきとび
腸わたが流れ出て
人の体にうじ虫がわいた
息ある 者は肉親をさがしもとめて
死がいを見つけ そして焼いた
人間を焼く煙が立ちのぼり
罪なき人の血が流れて浦上川を赤くそめた
ケロイドだけを残してやっと戦争が終わた
だけど……
父も 母もうい
な兄も妹どってはこない
人は忘れやすく弱いものだから
あやまちをくり返す
だけど ……
このとだけは忘れてならい
このとだけはくり返してならい
どんなことがあっても……
これは 、1945年8月9日 1945年8月9日 1945年8月9日 午前 11時2分、 11時2分、 11時2分、 17 歳の時に 歳の時に 原子爆弾により家族を失い、 原子爆弾により家族を失い、 原子爆弾により家族を失い、 原子爆弾により家族を失い、 自らも大けがを負った女性つづ詩です 。自分だけではなく、世界の誰にも二度とこ 自分だけではなく、世界の誰にも二度とこ 自分だけではなく、世界の誰にも二度とこ の経験をさせてはならい 、という強思が、そこにはあります。
原爆は「人の手」によって 原爆は「人の手」によって 原爆は「人の手」によって 原爆は「人の手」によって つくられ つくられ 、「人の 、「人の 上」に落とされました。 落とされました。 落とされました。 落とされました。 だからこそ だからこそ 「人の 意 志」によって、 によって、 無くすことができます。 無くすことができます。 無くすことができます。 無くすことができます。 そして、 そして、 その 意志 が生まれる場所 が生まれる場所 が生まれる場所 は、 間違いなく、 間違いなく、 間違いなく、 私たち一人ひとり の心中 です。
今、 核兵器を巡る 世界 情勢は とても危険 な状況 です。 核兵器は役に立つと平然公言する 風潮が再びはこり始め、 アメリカは 小型で より 使いやす核兵器の開発を打ち出し ました。 ロシアは、新型核兵器の開発 ロシアは、新型核兵器の開発 と配備 を表明しまた。そのうえ、 を表明しまた。そのうえ、 冷戦時代の軍拡競争を終わ らせた中距離核 戦力 (INF) 全廃条約 は否定され 、戦略核兵器 を削減する 条約( 条約( 新STA RT )の継続 も危機に瀕しています 。世界 から核兵器をなくそうと 積み重ねてきた人類の努 力の成果が 次々と 壊され 、核兵器が使われる危険性高まっていす 。
核兵器が もたらす 生き地獄を 「くり返してはならい 」という 」という 被爆者の 必死の 思い が世界 に届 くことはない のでしょうか 。
そうではありません。 国連にも、多くの政府 国連にも、多くの政府 や自治体にも、 何よりも 被爆者をはじめ とする 市民社会にも、同じ思いを持ち声上げてる人たは大勢ます。
そして、小さな声の集まりである市民社会の力は、これまでにも、世界を動かしてきまし
た。1954年のビキニ環礁での水爆実験を機に世界中に広がった反核運動は、やがて核実
験の禁止条約を生み出しました。一昨年の核兵器禁止条約の成立にも市民社会の力が大きな
役割を果たしました。私たち一人ひとりの力は、微力ではあっても、決して無力ではないの
です。
世界の市民社会の皆さんに呼びかけます。
戦争体験や被爆体験を語り継ぎましょう。戦争が何をもたらしたのかを知ることは、平和
をつくる大切な第一歩です。
国を超えて人と人との間に信頼関係をつくり続けましょう。小さな信頼を積み重ねること
は、国同士の不信感による戦争を防ぐ力にもなります。
人の痛みがわかることの大切さを子どもたちに伝え続けましょう。それは子どもたちの心
に平和の種を植えることになります。
平和のためにできることはたくさんあります。あきらめずに、そして無関心にならずに、地
道に「平和の文化」を育て続けましょう。そして、核兵器はいらない、と声を上げましょう。
それは、小さな私たち一人ひとりにできる大きな役割だと思います。
すべての国のリーダーの皆さん。被爆地を訪れ、原子雲の下で何が起こったのかを見て、
聴いて、感じてください。そして、核兵器がいかに非人道的な兵器なのか、心に焼き付けて
ください。
核保有国のリーダーの皆さん。核不拡散条約(NPT)は、来年、成立からちょうど50
年を迎えます。核兵器をなくすことを約束し、その義務を負ったこの条約の意味を、すべて
の核保有国はもう一度思い出すべきです。特にアメリカとロシアには、核超大国の責任とし
て、核兵器を大幅に削減する具体的道筋を、世界に示すことを求めます。
日本政府に訴えます。日本は今、核兵器禁止条約に背を向けています。唯一の戦争被爆国の
責任として、一刻も早く核兵器禁止条約に署名、批准してください。そのためにも朝鮮半島非
核化の動きを捉え、「核の傘」ではなく、「非核の傘」となる北東アジア非核兵器地帯の検討を
始めてください。そして何よりも「戦争をしない」という決意を込めた日本国憲法の平和の理
念の堅持と、それを世界に広げるリーダーシップを発揮することを求めます。
被爆者の平均年齢は既に82歳を超えています。日本政府には、高齢化する被爆者のさら
なる援護の充実と、今も被爆者と認定されていない被爆体験者の救済を求めます。
長崎は、核の被害を体験したまちとして、原発事故から8年が経過した今も放射能汚染の
影響で苦しんでいる福島の皆さんを変わらず応援していきます。
原子爆弾で亡くなられた方々に心から哀悼の意を捧げ、長崎は広島とともに、そして平和
を築く力になりたいと思うすべての人たちと力を合わせて、核兵器廃絶と世界恒久平和の実
現に力を尽くし続けることをここに宣言します。
2019 年(令和元年)8月9日
長崎市長 田 上 富 久

IEP倶楽部会員募集

IEPの活動を応援していただける方は
メール登録だけで情報がGETできます
IEP倶楽部への登録は無料です!

都道府県
※SSL暗号化通信で安全に通信します。
※メールはいつでも削除できます。
IEP CLUB CARD

登録後、上記カード画像を
メールアドレス宛に送りますので大切に保存してください。