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活動内容

2016.02.24

原爆死没者慰霊碑

 

原爆死没者慰霊碑:2

原爆で壊滅した広島の復興は、広島市だけの問題ではなく、国を挙げて平和都市を建設すべきだのとの趣旨で制定された「広島平和記念都市建設法」は戦後4年後の1949年でした。それ以後、この法律によって復興がすすめられました。

この碑は丹下健三氏(当時東大助教授)の設計で、埴輪の家の形は死者を雨露から守る意味で、中の石棺には毎年8月6日に追加される死没者名簿97冊(氏名不詳者多数と記された名簿も含む)が納められています。(2011年8月6日現在275, 230人)これは平和公園の中心にあるだけでなく、市が建設し管理する唯一公共の碑です。

石棺前面に広島大学教授であった雑賀(さいが)忠義氏の手で「安らかに眠ってください 過ちは繰り返しませぬから」と刻んであります。この碑文について、極東軍事裁判弁護人であったインドのパール博士が「この文には主語がない。誰が原爆を落とし過ちを犯したのかがわからない。」と発言したのがきっかけで、碑文論争が始まりました。

碑文に対する非難をしたパール判事の真意は「インドは長い間イギリスによって苦しめられたが、白人は自分達の罪悪は棚に上げて、インド人が悪いからこうなるのだと言う。そのうちに、インド人もイギリス人の横暴を認めるようになった。それと同じように、日本人もアメリカ人の残虐な行為を是認する気持ちになっていくのではないかと思って、これではいけないと思った。しかし、過ちを繰り返さないという言葉が、戦争を絶対にしないという意味なら非常に結構だ。」
「繰り返しませぬ」か「繰り返させませぬ」かの議論が続きましたが、現在では主語は全世界の人間を意味するWeであり、「碑の前に立つすべての人が、核戦争を起こさせないことを誓う」という合意が形成されています。

広島市は碑文の趣旨を正確に伝えるため、8つの言語で説明板を設置し、「碑文はすべての人びとが原爆犠牲者の冥福を祈り戦争という過ちを再び繰り返さないことを誓う言葉である 過去の悲しみに耐え憎しみを乗り越えて全人類の共存と繁栄を願い真の世界平和の実現を祈念するヒロシマの心がここに刻まれている」と記しています。

2005年には若い右翼の男が「過ち」の部分をハンマーで傷つけたため、新らしいものに交換しました。

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